洛南小学校合格発表の翌日、いつも通り朝から幼稚園に通い、いつもと変わらない日常が始まります。大きな達成感はもちろん感じていますが、これまでの延長線上に入試があり、入試が終わったこれから先も息子本人、そして我々家族の人生は続いていくことを実感する毎日です。子どもにとって人生でたった一度の小学校入試でさえも、人生の延長線上にあると感じることができたのは、入試本番にピークを持ってくるまでの自信を育んでいただいた、他の誰でもなく知野先生のおかげです。
父親である私自身が中学受験をした経験から、中高一貫校のメリットを感じ、将来は子どもに洛南中学校の入学を、と期待していました。洛南小学校の開校を知り、ぜひ小学校から入学させたいと志望しました。そこで出会ったのが知の塾、知野先生でした。
知の塾に通ったからこそ、子どもの小学校受験を家族で乗り越えられたと思っています。知野先生の熱いサポート、根気強いご指導なしに、息子の合格はあり得ませんでした。今回の子どもの受験を通して、子どもとの向き合い方までも学ばせていただきました。息子はやりたくないと勉強をしないときも多々あり、親は受験のためには勉強は必要だからと、家族内の雰囲気も悪くなります。
このまま受験をすること自体に疑問を持つことさえもありました。私自身の受験で苦労した記憶はどこかで美化されていたのでしょう。洛南小学校の受験はそう甘くはありませんでした。きっと私の親も同じ様に苦労していたのだろうとしみじみ思います。子どもは自分とは別人格であり、自分と同じ価値観を持っているわけでもありません。
そこで助けとなってくださったのが知野先生です。初めての授業後のお話で、息子が洛南小学校に向いているとおっしゃってくださいました。受験の先にある小学校生活への不安も払拭することができ、洛南を目指したことは間違いではなかったと、息子の洛南小学校受験を親が今まで以上に素直に応援できるようになりました。
次に、子どもをひとりの人間としてみることです。知野先生の子どもへの声掛けの仕方、そして、子どもへの勉学だけでなく人となりをみているところ、それはもちろん受験本番に一人で立ち向かう人間として育むこともそうですが、これは親として、子どもを一人の人間としてみる向き合い方を学ばせていただきました。特に、保護者向けの作文講座では、息子はどのような人間であり、どのように成長していくのかを改めて考えるきっかけをいただきました。どうしてこのような感情になったのか、どうしてこのような行動をとったのか、原因だけでなく、どうしたらできるようになるか、一人の人間として向き合って初めて次の一手がでてきます。その相談を知野先生と子ども本人交えて行うこともありましたし、夜遅く、子どもが寝た後に合わせてミーティングをしていただくこともありました。
本当に知野先生に感謝しきりの一年間でした。先生としてももちろんそうですが、何でも相談できる家族に一番近いチームメートとして、身近な存在となってサポートしてくださいました。不安があればどんな小さなことでも親身になってお話を聞いてくださり、一つ一つ一緒に解決策を考えてくださり、試験シミュレーションを繰り返し行ってくださったおかげで、息子も親も自信をもって入試本番に望むことができました。
知の塾に入塾していなければ、知の塾生、知の塾卒業生のことをずっと羨ましく思う人生になっていたと思います。それほどまでに素晴らしい塾であり、洛南に全てを捧げていらっしゃるストイックな唯一無二の先生でした。一年間、教え子という一番近い立場で先生との時間を過ごさせていただいた息子を誇りに思います。知野先生と歩んだこの一年間は、息子のこれから先の人生にとって大きな糧となり、生きていく上での力になると信じています。
入試が終わり、親だけの面談のお時間を設けていただいた日も息子は、自分も知野先生に会いたかった、お母さんだけずるい、と言っていたと妻から聞きました。ストイックな先生なので、さぞかし厳しい授業をされるのかと想像していましたが、子どもたちからは愛される大変魅力的な先生です。我が子が、知野先生の教え子の一人になれたこと、大変光栄に思っております。
入学後も延長線上にある人生は長く、これから子どもをひとりの人間として一番身近な親として一緒に生活できることをとても楽しみにしております。そのような考えに至らせていただいた知野先生には、本当に感謝しています。ありがとうございました。