この度、息子は洛南高等学校附属小学校に合格することができました。知の塾とのご縁がなければ、この合格は決して実現することができなかったと思います。
知野先生との出会いや、我が家の受験については、後ほど振り返らせていただきたいと思いますが、まずは、知野先生、知の塾がどのように素晴らしいか、について、私の感じたことをお伝えいたします。
まずは、授業が素晴らしい、ということ、これに尽きます。授業日の教室は、先生と子ども達だけのための場所であり、親が授業を実際に拝見する機会は数えるほどしかありません。ですが、子どもの様子を見ているだけで、知野先生と同じような授業をできる先生は他にいない、と確信できます。幼児がこれだけハイレベルな内容を理解し、膨大な量をこなし、誰一人として落ちこぼれないよう、そして浮きこぼれないよう、年間を通して綿密に練られた計画的な授業が実施されている、という事実が、どれだけ貴重なことか、と感じます。
次に、親へのサポートが素晴らしい、ということです。早期からの作文対策や面接対策、受験そのものや学校に関するあらゆる情報提供はもとより、個別面談やチャットシステム、メールシステムを通して、常に学習面や生活面のご指導をいただけること、悩み事の相談に乗っていただけることが、どんなに心強かったか。これこそが、大人数制の塾にはありえない、知の塾の強みであると思います。
全ての根底にあるのは、知野先生のお人柄です。厳しさのなかにも、温かさと優しさをいつも感じました。そして私は、知野先生の「強気」や「自信」に基づく励ましや声かけに、何度も何度も救われました。誤解があるといけないのですが、先生の「強気」「自信」は、根拠のない表面的なものではなく、先生のなかで確固たる根拠があり、それに基づく「強気」「自信」です。そう感じられるからこそ、私もそれを信じて進み続けることができました。
そして、息子や我々親が課題に直面した際に、「できない」で終わるのではなく、また「どうにかなる」と、ただ為す術なく流れに任せるのではなく、「どうにかしよう」と、現実のなかで打てる手を打てるだけ打ち、道を切り拓いていこう、というスタンスでいてくださったことも、大変ありがたかったです。
また、知の塾は、一クラス四人の少人数制です。少人数制というだけでも、大手塾とは異なる極め細やかな配慮が個別に行き届きやすいのは言うまでもありません。授業は子ども四人に対して先生一人で行われます。ですが、それぞれの子ども、そして授業外の時間は親に対しても、一人一人の特性を見抜いたうえで、言わば完全オーダーメイドの関わりを施されます。知の塾の素晴らしさは、ここに集約されると言ってもいいかもしれません。
そして、確実な合格を目指すことはもとより、合格後のことまで見据えたご指導をしていただけます。また、洛南専門塾でありながら、ニーズに応じて、併願校対策についても十分に行っていただきました。さらに、知の塾での1年間を通して、高い目標に向かって共に努力する仲間に出会えたことは、子どもにとっても親にとっても、大きな財産となったことは間違いありません。
さて、ここからは、我が家の受験、知野先生との出会いとその後について、振り返りたいと思います。
息子の小学校受験については、かなり以前から意識しておりました。しかし、我が家は完全な共働き家庭であり、家庭学習に割ける時間が圧倒的に足りませんでした。息子が通っているのは普通の認可保育園で、園における教育的なプログラムは皆無に近く、さらに家庭において知育的な習い事も一切できておらず、受験を目指す環境設定としては、底辺であったと言わざるを得ません。
実際のスタートも早くなく、年少の秋からようやく地元の幼児教室に入塾させました。入塾後、息子の様子を見ながら、親として志望校の設定を検討するなかで、当初の親の想定にはなかった志望校が浮上しました。それが洛南高等学校附属小学校です。当時の塾の先生に、息子は果たして洛南を目指すことが可能かどうか、と相談したところ、「力は持っている」と言われました。しかし、息子の力はさておき、様々な課題を抱えた我が家が、難関である洛南を目指すにあたり、このままこの塾にいていいのか、もっとできることはないか、と考えるようになりました。そのなかで知ったのが知の塾です。
知の塾のホームページを拝見し、どうしても息子を洛南に入学させたい、そしてそのためにはどうしても知の塾に入塾させたい、との思いが次第に強くなりました。しかし一方で、洛南、そして知の塾のことを知れば知るほど、我が家の環境設定のレベルがあまりにも低く、知の塾にご縁をいただくこと自体が無謀な話ではないか、そして、たとえご縁をいただくことができても、息子も親も、他のご家庭についていくことができず、却って惨めな思いをするのではないか、という不安が募り、一歩を踏み出す勇気がなかなか出ない時期が続きました。
そして、いよいよ年中の学年に入り、これ以上迷っているわけにはいかない、と私なりにタイムリミットであると考えて、年中の5月に初めて知野先生にコンタクトを取る決断をしました。6月に開催されるセミナーへの参加申し込み、というアクションです。これが全ての始まりでした。
セミナーへの参加を申し込んだところ、早速、先生からお返事をいただきました。そこで改めて、 我が家の厳しい立ち位置を自覚することになります。しかし、セミナー当日を迎える前から、つまり顔を合わせる前から、我が家の現状をふまえて具体的かつ現実的な助言を多々、いただきました。それは思ってもみなかったことであり、こんなに熱心にご指導をしていただける塾は他にない、どうにか入塾させていただきたい、との思いをますます強くしました。様々な不安はありましたが、先生は「どんな家庭であっても、子どもに可能性があれば引き受ける」というスタンスを示してくださり、入塾基準をクリアするための準備教材を早速いただきました。非常に短い準備期間ではありましたが、先生のアドバイス通りの準備を行い、幸運にも入塾基準をクリアすることができ、入塾を決めた次第です。
入塾後、幸いにも息子は全く抵抗なくスムーズに知の塾へ適応することができました。これも、先生のお力のおかげです。
とはいえ、その後の経過はまさに山あり谷ありでした。息子の成績自体にももちろん波がありましたし、それ以上に、息子を支える家庭の体制が理想には程遠く、それを自覚すればするほど、息子に理想の環境を提供してやれないことへの葛藤で、悩み続ける日々でした。そのようなときにも、先生は常に、我が家の現実を直視し、そのなかでできること、やるべきことについて、的確にアドバイスをくださいました。
ここからは私の推測になりますが、我が家は、先生の設定されている、本来目指すべき水準からは程遠く、もっとビシバシと鍛えていただかなければならなかったはずです。しかし、我が家の状況を完全に見抜かれたうえで、目標である「洛南合格」を達成するために、我が家に対しては、あえて、先生の仰りたいことのうちごく一部、例えば十のうち一程度しか仰らなかったのではないか、という気がします。その点においては、我が家は先生にとって、大変な「問題児」だったことと思います。我が家の、とてつもない逆境のなかで、それを乗り越えるための、唯一無二の方策をとってくださったこと、それが、我が家の合格の理由の全てだったのではないか、と思えるほどです。
この私の推測が、当たらずとも遠からず、であるとすれば、そのようなご指導をいただくことのできる塾が、他にどこにあるでしょうか。
合格に至るまでの道程における苦労や悩みについては、とてもここに書ききれるものではありません。それは、どのご家庭もそうであると思います。ただ、知の塾での1年間を経験した今、受験の苦労や悩みについて具体的に話すことよりも、これから洛南を目指したいと考えておられる方達に対して、「模範生」ではなかった我が家だからこそ、お伝えできることがあるとすれば、次のようなことになります。
「どのような逆境に置かれていたとしても、知野先生のお導きがあれば、乗り越える勇気が湧きます。知野先生を信じて進むことで、必ず道は拓けます。」
最後になりますが、知野先生との出会い、一緒に頑張ることのできた仲間との出会いに、心より感謝申し上げます。